めきぶら亭

「毎日楽しく生きる」をモットーに日々を過ごす、まっつんのチラシの裏日記的なブログです。

マルガザミもといキンセンガニを食べていたらしい

 あれは中学生の頃、友人一家と鳥取県へ海釣りに行った時のこと。

現地にて友人一家の友人(以下オッチャン)と合流し、日の出前から釣りをしていた。10年近く前なので流石に詳しい釣果は覚えていないが、確か誰かがイカ釣ってたと思う。あとカワハギとカサゴも。

 

 

そんなこんなで昼には釣りたての魚やイカの刺身を堪能。

寝かすと更に旨味が増すのだろうけど、やはり釣りたての鮮度と歯応えは素晴らしいなあ。

 

 

 

そして食後間もなく「コレ使って食材捕るか!」と言うオッチャンの手には、先ほどの刺身で出た魚のアラが握られていた。

 

 

 

因みにこのオッチャン、海釣りに行ってるのに裏の山から自然薯掘ってくるとか、大雨の中ひとりルアー投げてカンパチ釣ってくるとか、やたらとサバイバル能力が高い。

 

 

 

 

今回もきっと何か考えがあるのだろう。そう思って見ていると、おもむろにアラを波打ち際に投げ始めた。

えぇっ。

カニカゴ沈めるとか、トラップ仕掛けるとか想像していただけに面食らった。

 

 

全て投げ切った後、海を見てみる。

しかし何か生き物が寄る気配も無く、特に異変は無……いや、ある!

 

 

 

波に揺られていたはずのアラの幾つかが、揺られずに留まっている!

 

 

 

オッチャンはそこへすかさず歩いて行き、アラを砂ごとむんずと掴む。そしてそれをこちらがいる砂浜へ投げた。

 

 

着弾点を見ると、砂と一緒に飛んで来たのは紫のマダラ模様の謎のカニ。

しかも他にも大量にいる。すかさず弟や友人たちと海へ突撃し、同じように捕まえてみる。このカニ、どうやら敵が近付くと砂に潜って逃げようとするため、腕を突っ込むような縦の動きには無力らしい。哀れ。

手にした異形のカニをじっくり見てみる。

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wikipediaより引用)

なんじゃこれ。こんなカニ見たことないぞ。

オッチャン曰く、このカニはマルガザミと言うらしい。

丸くて硬い甲羅、大きさの割にゴツい鋏、…と気になる点は多いが、最も特異なのは遊泳脚。これはワタリガニの仲間にも1対付いているオール状の脚なのだが、コイツは鋏以外の全ての脚がそれで構成されている。

どんだけ付いてんねん!

砂に潜ることに特化した進化なのか?それなら無駄に多いのも納得できる。

そして何気に、挟まれるとかなり痛い。大型の個体に挟まれた時は出血したほど。

 

 

そんなこんなで、あっという間に数十匹。

これを唐揚げにして食べたのだが、普通に小型のカニの味で旨かった。

但し大型の個体は甲羅が硬すぎて、殻ごとは食べられない。数匹試して口内が切れた所で理解し、小型のもの以外は全て海へポイ。すると、すぐさま砂に潜っていく。やっぱり脚を使って高速で砂に潜るっぽい。

こうして魚のアラで食材を得る作戦は、無事成功しましたとさ。

 

 

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

そんな事があったなあ。

何故か最近になってふと思い出しました。

最近は釣りにも行けてないし、また近々海へ行こう。

そういやあのカニ、変な見た目だったなあ。ちょっと検索して思い出に耽ってみよう。

うし、「マルガザミ」、っと…  

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…あれ?

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誰だお前!!!!

あの時のと全然違うじゃねえか。

表示される画像は、まるで中国のお面とかウルトラマンみたいな色合いの、紅白のカニばかり。

一応詳しく調べてみても「甲長2cm」とか「スナイソギンチャクと共生する」とか、生息域どころかそもそもの分類が全く違うであろう情報ばかり出てきます。

 

 

 

そこで当然気になってくるひとつの疑問。

んじゃあの時食べたのは何だったんだべ?

 何の体調不良が出なかった事を振り返ると、少なくとも有毒生物ではなさそう。しかし正体が分からないのはモヤモヤする。なら徹底的に調べてみましょう。

OKグーグル!

 

 

 

 

必死こいて調べると出てきました。

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キンセンガニというのが正式名だそうだ。

水の綺麗な砂浜~水深15mの海に生息する、比較的原始的なカニの一種だとか。

なんとワタリガニではなく、カラッパに近い種。それなら太い鋏も丸く分厚い甲羅も全て納得がいく。あれ程ではないが。というかそれなら、揚げて喰えなくて当然だわ。

しかしあちらには無い遊泳脚は、やはり本種の大きな特徴だな。しかも砂に潜るだけでなく、高速で泳いだりすることも可能だそうだ。重装甲かつ高機動なカニ、さしずめズゴックみたいな見た目のドムってところか。いや違うな、高機動型ゴッグか。

 

 

 

ついでに「人や地域によっては食用にすることもあるが一般的ではない。」

「基本情報:食用とされているかなど、調べているところ。」などイマイチ食用として浸透していない事実も発覚。

確かに殻をほじくって身を食べられるサイズでもなく、かと言ってそのまま食おうにも甲羅が硬いんだから、一般に浸透しなくて当然だよなあ。ただ味自体はまあ普通に悪くないので、機会があれば味噌汁なんかも試してみたいと思いました。

 

 

 

 

有り得ない話ですが、もしあの時、あの場所に大量にいたのが本当にマルガザミだったらそこはスナイソギンチャクの地雷原だったと思うので、多分全員刺されて病院送りでしたね。

 

 

ヒェ~ッ!